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千一夜
第22章 第四夜 線状降水帯 ⑥
 ピンクの細い布を着た(着たというより細い布で乳首と乳輪、そしてま×こを隠していると言った方がいいかもしれない)希が横を向くと布では隠し切れなかった希の胸の膨らみが伊藤に見えた。これから成長していこうとしている中学二年生の乳房。
 伊藤は「こういうのが好きな奴ら」と言ったが、自分も中学二年生の胸を見て胸がドキドキしている。悲しいかな自分もこういうのが好きな奴らと同じ穴の貉なのではないかと伊藤は思った。
 次のシーンで希はスクール水着を着ていた。まともな水着姿も撮るのかと思ったが、まともなスクール水着では、こういうのが好きな奴らを満足させることはできない。希が後ろを向く。隠されているはずの希の臀部がTバックのせいで露わになっていた。一見スクール水着、だが尻の部分がTバック、このギャップがこういうのが好きな奴らの性欲を強烈に刺激するのだろう。伊藤の胸の鼓動は収まりそうにない。
 伊藤はDVDを見ながら希の体を弄った。数年前の希の乳房を見ながら、現在の希の乳房を揉み乳首を摘まむ。
 成長前の希の体。そして見事に成長した希の体。今伊藤は、二人の希を見てそして弄って愉しんでいる。
 白のマイクロビキニ。それは希の乳輪と乳首、そしてまだ毛が生えていないま×この割れ目だけを隠している(この頃はまだ陰毛が生えていなかったと希は伊藤に教えた)。
 伊藤があることを思い出した。希は自分の初体験は十四だと告白している。ということはこの頃に希は男を知ったのだ。
「この頃だよな、希の初体験は?」
「はい」
「ひょっとしてこれを撮ってるカメラマンが初めての相手か?」
「どうしてわかったの?」
「何となくだ」
 伊藤は、犯された(同意か不同意かはわからないが)希の気持ちは何となくわかる。自分も希の歳と同じころに女を経験している。そしてその女がどんな気持ちだったのかも伊藤には薄っすらわかるのだ。
 痛かったのか? 気持ちよかったのか? なんて希に訊ねる必要はない。
「パパ、舐めようか?」
「希は僕をまた早漏病にしたいみたいだな」
「ふふふ、速いパパって可愛いから」
「だったらベッドに行こう」
「パパが羨ましい」
「何で?」
「リビングからも寝室からもライトアップされた東京タワーが見えるんだもん」
「一週間で飽きる、いや三日だな。三日でそんなものは飽きるさ」
「本当?」
「本当だ」
 
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