この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
千一夜
第25章 第四夜 線状降水帯 ⑨
 伊藤は何度も裕子に飛び付きたくなる衝動を覚えた。自慰行為を見せるという約束はしたが、それを反故にして今すぐにでも裕子を襲い、裕子の胸を揉み裕子の陰部に手を伸ばしたい。
 だが、それ以上に伊藤は裕子が自分の手でどうやって自分を慰めるのかが見たかった。それが裕子の本当の性欲なのではないか。その場面を見逃すわけにはいなかい。伊藤は裕子の自慰行為から目を離すことができなかった。
 陰部を弄る裕子の手が、裕子の手ではあっても誰かの指示に従順にしたがっている魔物のように伊藤には思えた。変色の少ないビラビラを指で開いて、その内側を裕子は何度も摩った。そしてときおり裕子の指が(中指の時が多いのだが)、雌穴に潜り込んでいった。潜り込ませた指で膣穴をほじくるような仕草に伊藤は興奮した。
 裕子は恥ずかしいのか目を瞑り、何度か体をひくひくさせていた。
 伊藤は感じた。裕子はいきたいのだろう。でもいってしまう前に、絶頂の境を行ったり来たりしたいのだ。そうすればいく瞬間が先に延ばせる。それだけ忘我の時間が長くなる。今裕子はその境界線の時間を愉しんでいるのだ。
 伊藤は裕子の手に嫉妬した。今裕子が自分自身を慰めている手が憎い。そう思えば思うほど伊藤もまた自分の性器を弄る手の動きが速くなった。
「橘、何を想像してま×こを弄ってるんだ?」
 伊藤は訊ねないわけにはいかなかった。
「伊藤君のこと」
「本当か?」
「本当」
 裕子が本当の事を言っているのか伊藤には判断できない。
「裕子は誰のちんぽが好きなんだ?」
 伊藤は裕子の口から本当の事を聞きたい。こうして互いに自慰行為をしているときだからこそ訊きたかった。
「伊藤君のおちんちん」
「嘘だろ? 今誰のちんぽを想像してるんだ? 本当の事を言えよ、頼む」
 自分は敗者だ。伊藤は何となくそう思った。どんなにもがいたところでこればかりは勝てない。
「……伊藤君、ごめんなさい」
 裕子は少しだけ躊躇った。
「言ってくれ、お願いだ」
「ジェイのおちんちんを思い出しながらオナニーしているわ。だってジェイのおちんちんは伊藤君のおちんちんより大きんだもの。あの大きなおちんちんが私のおま×こに入って来るとものすごく気持ちいいのよ。伊藤君、ごめんね」
「くそビッチ」
 伊藤がそう言って裕子の体にかけたのは、妬みが混じったドロドロした白い精液だった。
/346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ