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千一夜
第30章 第五夜 線状降水帯Ⅱ ③

音のない時間が数秒続いた。
「つまり別荘にはAさんだけでなくもう一人の男Bがいたということか?」
「そうです。別荘にはBさんが、私とAさんを待っていました」
「まさかとは思うけどBを交えて3P?」
「ふふふ」
「笑って誤魔化すなよ」
「ごめんなさい。でも伊藤さんは本当にやきもち焼きなんですね」
ユアはそう言うと伊藤の肉棒をギュッと強く握った。
「獣の雄はみなやきもちを焼く。間違いなくね」
「Aさんからオファーをもらったとき、契約の中にいくつかの条件がありました。例えば契約期間、私は別荘から出ることができませんでした。その間、私が欲しいものはAさんがすべて用意する。そういうことが契約書に細かく書かれていました」
「契約書ね。それで?」
「伊藤さんならおわかりですよね?」
「なんとなく」
映画や舞台でも、制作側と出演者側の間で契約書は作られる。
「アダルトビデオだって出演する際には、撮影前に双方が守らなけれなならない事項を決めておきます。出演する側からですと、例えばアナルはだめだとか、複数プレイは何人までだとか、レズや外国の人はNGだとかです」
「……」
「オファーのときに送られてきた契約書の中に、エッチのとき、できる行為とできない行為という項目があったんです。だからどんなにお金を積まれても、私はアナルなんて嫌だし、C国まで行ってレズや3P4Pなんて複数の男たちを相手にすることはできないって最初断ったんです」
「質問していいか?」
伊藤はどうしても訊ねたいことがあった。
「どうぞ」
「契約の中にそう言う項目があるということは、それを受け入れたセクシー女優がいるということなのか?」
「直接誰かから聞いたことはありません。でも、そういう噂は常に業界の中で流れています。アナルプレイは○○万円増しだとか、大人数の男たちに輪姦される場面の撮影を許可したら○○万円増しだとか」
「特殊プレイは別料金というわけか」
「そうですね」
「それで」
最初ユアはオファーを断ったと言った。でも実際はオファーを受け入れたのだ。
「新しい契約書が送られてきました。セックスのときはノーマルで構わない。特別なことは要求しないから是非君に会いたいと」
「で契約書にサインした?」
「はい」
「じゃあBは何をするために別荘にいたんだ?」
「ふふふ、とても大切なことをBさんはしたんです」
「つまり別荘にはAさんだけでなくもう一人の男Bがいたということか?」
「そうです。別荘にはBさんが、私とAさんを待っていました」
「まさかとは思うけどBを交えて3P?」
「ふふふ」
「笑って誤魔化すなよ」
「ごめんなさい。でも伊藤さんは本当にやきもち焼きなんですね」
ユアはそう言うと伊藤の肉棒をギュッと強く握った。
「獣の雄はみなやきもちを焼く。間違いなくね」
「Aさんからオファーをもらったとき、契約の中にいくつかの条件がありました。例えば契約期間、私は別荘から出ることができませんでした。その間、私が欲しいものはAさんがすべて用意する。そういうことが契約書に細かく書かれていました」
「契約書ね。それで?」
「伊藤さんならおわかりですよね?」
「なんとなく」
映画や舞台でも、制作側と出演者側の間で契約書は作られる。
「アダルトビデオだって出演する際には、撮影前に双方が守らなけれなならない事項を決めておきます。出演する側からですと、例えばアナルはだめだとか、複数プレイは何人までだとか、レズや外国の人はNGだとかです」
「……」
「オファーのときに送られてきた契約書の中に、エッチのとき、できる行為とできない行為という項目があったんです。だからどんなにお金を積まれても、私はアナルなんて嫌だし、C国まで行ってレズや3P4Pなんて複数の男たちを相手にすることはできないって最初断ったんです」
「質問していいか?」
伊藤はどうしても訊ねたいことがあった。
「どうぞ」
「契約の中にそう言う項目があるということは、それを受け入れたセクシー女優がいるということなのか?」
「直接誰かから聞いたことはありません。でも、そういう噂は常に業界の中で流れています。アナルプレイは○○万円増しだとか、大人数の男たちに輪姦される場面の撮影を許可したら○○万円増しだとか」
「特殊プレイは別料金というわけか」
「そうですね」
「それで」
最初ユアはオファーを断ったと言った。でも実際はオファーを受け入れたのだ。
「新しい契約書が送られてきました。セックスのときはノーマルで構わない。特別なことは要求しないから是非君に会いたいと」
「で契約書にサインした?」
「はい」
「じゃあBは何をするために別荘にいたんだ?」
「ふふふ、とても大切なことをBさんはしたんです」

