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千一夜
第30章 第五夜 線状降水帯Ⅱ  ③
「撮影のための衣装は用意されてました。おそらくそれはAさん好みの衣装だと思います。リビングルームで撮影したときは、最初私一人のワンショット、それから私とAさんのツーショット。カメラマンもいろいろ私とAさんに指示を出していましたね」
「確かにそれは記念撮影と言っていいな。そのくらいの写真ならネットに出ても構わないし、でもそれで終わりじゃないよな」
「もちろん」
「余裕があってもスケベ親父はスケベ親父なわけだ」
「伊藤さんも同じでしょ?」
「否定はしない。僕はエロクソ親父だ」
 伊藤は自嘲的にそう言った。
「ふふふ、本当の撮影はベッドルームからでした」
「想像はつく」
「最初の水着は白のビキニでしたね。ポーズの要求はBさんからAさんに変わりました。それから身に着けたのはハイレグTバックのレオタード、色は黒。その恰好でベッドに横たわったとき、AさんとBさんの目つきが変わったのを覚えています。Bさん目はプロのカメラマンの目から男の目に変わりました。私、Bさんのことをプロのカメラマンだと思っていたんで、そのときはちょとがっかりでしたね」
 シャッターを切るとき、プロのカメラマンならば、レンズの向こうの女がたとえ裸でも性欲は感じない。なぜなら被写体は商品なのだ。
「そしてだんだん面積の小さな水着になっていくんだな」
「ふふふ、その通りです。次は乳輪と乳首を隠すだけのマイクロビキニでした。ショーツはTバックでフロントも陰毛を隠すくらいの小さなものでした。ベッドの上に立って両手を広げて見たり、うつ伏せになってみたり、とにかくマイクロビキニの撮影のときは特に時間がかかったと思います」
「そして最後は全裸の写真になるわけか」
「ふふふ。それが違うんです」
「違うということは君の全裸撮影はなかったということか?」
「はい」
「契約で君は全裸での撮影を許可しなかった?」
「いいえ。元が付いても私はセクシー女優です。全裸での撮影は覚悟してましたよ。でも全裸撮影はなかったんです」
「君にとってそれはラッキーだったのかそれともアンラッキーだったのか」
「もちろんラッキーでしたよ。セクシー女優がみんな裸の撮影を喜んでいるわけではありません。笑われるかもしれませんが、元セクシー女優でも裸を人に見せるのには抵抗があります」
「……」
「でも、私は超ラッキーだったんです」
「どういうこと?」
「ふふふ」
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