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千一夜
第31章 第五夜 線状降水帯Ⅱ  ④
「雰囲気はお嬢さん。胸は大きくはなかったですが、とにかく色白なんです。色白な女は得するんですよ。だってもともとピンク色の乳輪と乳首が、ピカピカと輝くんですから。ずるいですよ、そんなの」
「清純そうなお嬢さんは、どこまでいっても清純そうなお嬢さんで、本当の正体は清純ではないお嬢さんだ」
「ふふふ」
「当たりか?」
「否定はしません」
 ユアは伊藤の真似をした。
「それでその清純そうなお嬢さんはどうなったんだ?」
「単体で出られたのも三作か四作で、その後はお決まりのパターン、キカタン女優になりました。それから大手のレーベルではない配信専門の作品に出るようになって、そして彼女は消えました」
「消えた? 消息不明?」
「まさか」
「引退?」
「うん~ん、そこが微妙なんですよね」
「微妙ってどういうこと?」
「引退したと言えばそうなるし、仕事の依頼がなくなったのか、それとも仕事を断っているのか、そこは本人に訊いてみないとわかりません。それに名前を変えて再デビューしているかもしれませんし」
「つまりお嬢さんの作品がリリースされなくなったわけだ」
「そうです」
「……」
 アイドルのファンの心理を推測する。株の世界で「落ちるナイフは掴むな」と言われる。だが、下におちていくセクシー女優は、マーケットに棲んでいる男たちのターゲットになるのだ。彼女たちには何も危険を感じない。大金をちらつかせるだけで、アイドルは牙を隠す。そして市場でセクシー女優を物色している彼らはこう思っているのだろう「金さえ出せばあのセクシー女優を犯れる」と。
「彼女のミスは契約を確認していなかったことにあるかと思います」
「ミス? 契約書って英語で書かれているの?」
「英語と日本語です」
「日本語で書かれているならしっかり読めばいいだけだろ」
「そこが落とし穴でもあるんです」
「落とし穴? どういうこと?」
「英語を正確に訳していないとか、曖昧に濁して書いてあるとか。英語がしっかり理解できていれば問題は起こりません。でも多くのセクシー女優は英語より日本語を読みますよね」
「なるほど」
 上場していようが非上場であろうが、多くの会社は顧問弁護士を抱えている。企業間の取引や、買収の案件などがあれば、顧問弁護士らが書類の隅々まで何度も目を通し、問題点を探し出す。
 セクシー女優には顧問弁護士がいない。

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