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千一夜
第4章 第一夜 三白眼の娘 ④
 黒川は浮気を続けた。幸恵の体を愉しんだ後でもう一度涼子を愉しむ。
 そのたびに涼子は「幸恵から自分に乗り換えろ」と迫ってきた。そしてその要求を黒川は毎回拒絶した。黒川がそんな涼子を鬱陶しく思い始めたころ、黒川にまた悪戯心が芽生えた。黒川はそのことについて涼子に話した。涼子は黒川の提案を迷うことなく快諾した。
 三人プレイ。黒川と幸恵の部屋の中では涼子は奴隷だ。奴隷が幸恵と同じになるには? 黒川と幸恵の性の営みに自分も加わればいい。断る理由は涼子にはなかった。
 幸恵の最近の態度に業を煮やしていた涼子は、これがチャンスだと思ったのだ。ガキに負けるはずなどない。スケベの術で自分が娘に劣っていることなど一つもない。目にものを見せてやる。そして幸恵と自分の立場を逆転させるのだ。涼子は幸恵に裸で会うのを心待ちにしていた。
 提案したはいいが、黒川はこの提案を幸恵が飲むとは思っていない。今度ばかりは何かしらの餌を与えても、幸恵はきっとその誘いには乗らない。
 もちろん、無理やりにやろうと思えばできないこともないが、そうなると幸恵の機嫌が悪くなる。最近では幸恵は黒川とも軽い喧嘩をする。喧嘩の後、幸恵を抱いても黒川はいい気分がしない。肉棒を舐めろと言っても幸恵はいやいや舐めるし、マン汁は出るが挿入していても幸恵は人形のようになる。そんな幸恵を抱いてもつまらない。
 黒川にとっては今でも幸恵は上玉(地味子ではあるが)に属する獲物だ。今のところ幸恵に代わる獲物は見つかっていない。困ったことにこういう獲物は探して見つかるようなものではない。逸品はひょんなことから向こうから勝手にやってくるものなのだ。だから黒川は幸恵を手放すことなど絶対にできない。
 黒川は涼子に相談した。涼子の答えは実に簡単だった。涼子はこう言ったのだ。
「あのガキを騙せばいいのよ」と。
 涼子は黒川にこう続けた。
「旦那さんとガキがやっているとき、拘束道具を使ってガキが自由に動けないようにしてけばいいのよ」と
 幸恵に目隠しをする。手枷あるいは足枷でなどで幸恵の自由を奪う。そんな幸恵を黒川が愉しんでいるとき、涼子が加わる。
 今は幸恵の怒りを想像している場合ではない。涼子の話がどれだけ魅力的なのか、それを黒川は知っている。娘と母親、肉棒は最初どちらに挿入しようか。黒川は涎を垂らしそうになった。
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