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千一夜
第31章 第五夜 線状降水帯Ⅱ  ④
「今、日本の女は買いだそうです」
「日本の女は買い?」
「もう日本にはアドバンテージがないということですね」
「それは経済的な部分のことを言っているのか?」
「多分。要は金のない国から金のある国に脱出しているということです。貧しくなった日本が悪いんです」
「……」
 そんなことは政治家に言ってくれと伊藤は言おうとしたが止めた。役に立つ政治家が一人でもいるのか? と訊かれたら返す言葉が伊藤にはなかったからだ。
「でも伊藤さんには全く関係のないことですね。経済がどうであろうが、伊藤さんの会社は絶好調じゃないですか?」
「ふん、絶好調か」
「何か?」
「経済の話で言えば市場に参加していない重要な国があると思うんだが」
「〇湾?」
「そう。〇湾はマーケットに出入りしていないのか?」
「〇湾は独自にマーケットを作っています」
「独自?」
「八ヵ国とは別のマーケットを作って日本のセクシー女優を物色しています」
「なるほど」
「伊藤さん、何かありましたか?」
 浮かない顔をしている伊藤を見てユアはそう訊ねた。
「少し前に僕の会社は日本の老舗レコード会社を買収した」
「凄いですね」
「そんなに凄いことじゃない。レコード会社で利益が出ているところなんてほとんどが大手だ。音楽ソフト・配信の売り上げもパッとしない。音楽ソフトについてい言えば売り上げがどんどん減っている」
「私も音楽はスマホで聴きますね」
「そういう時代のレコード会社の買収だ」
「必要だったんですか?」
「必要だから買った。ところが買収前に邪魔が入った」
「それが〇湾?」
「そうだ。明日は契約書にサイン、そんなときにレコード会社を所有している会社から連絡が入った」
「……」
「〇湾の会社から買収の打診を受けた。なので協議を初めからやり直したいと」
「で、やり直したんですか?」
「いや、その時点で買収は諦めた。レコード会社を自前で作るくらい僕の会社でもできる。小さいがハワイの音楽レーベルとレコードショップを買ったし、それに買収を予定していたレコード会社から三人の人間を引き抜いた。レコード会社を作っても上手く運営するにはそれなりの経験者が必要だからだ」
「どうなりました?」
「協議からおりる事を先方に伝えた」
「買収できなかった……ということですか?」
「ふん、逆だ」
「逆?」
「僕の会社は老舗レコード会社を買った」

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