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千一夜
第34章 第六夜 線状降水帯Ⅲ ①

「おい、向こうに行くぞ。スマホを忘れるなよ」
伊藤がそう言うと、二人はベッドの上で起き上がった。
伊藤はリードが付いた首輪を紗耶香に嵌めたかったが、残念ながらそれはここにはない。仕方がないので伊藤は、スマホを持った紗耶香を後ろから抑えたままリビングに向かった。二人はソファには座らず、夜のアトランタの街が望める窓の前に立った。
「お前の彼氏がお前のことをどれだけ好きなのか試してみよう」
「試す?」
「そうだ、試すんだ。お前のことが少しでも心配だったら、お前の彼氏はお前に必ず電話する。ただ寝るだけの遊び相手だったら電話なんかしない。お前の彼氏はお前のことなんかどうでもいいと思っているからだ」
「……」
「スマホをそこに置け」
「……」
紗耶香はスマホを窓枠下に置いた。
「綺麗な街だろ」
伊藤は紗耶香の耳元でそう言った。
「……」
紗耶香は首だけ縦に小さく振った。
「これからバックでお前を犯してやる。お前はダウンタウンの夜の街を見てもいいし、窓に映る自分の顔を見てもいい。僕はお前のま〇こを突きながら窓に映るお前の顔を見る。どうだ? 悪くないシーンだと思わないか?」
「……」
紗耶香は何も答えなかった。そして首を縦にも横にも振らなかった。
「彼氏から電話が掛かってきたら出ていいぞ。いや、絶対に出るんだ。わかったな?」
「うん」
紗耶香の彼氏が電話してきたら、伊藤は自分と紗耶香が交尾していることを教えてやるつもりでいた。紗耶香の彼氏と電話で会話する必要なんかない。ただ、交わっているときに漏れる声を聞かせてやればいいだけのことだ。脚色することなく自分と紗耶香の交わりの様子をありのまま伝える。
伊藤は紗耶香の後頭部に顔を埋めて髪の匂いを嗅いだ。高級なシャンプーの匂い。それから伊藤は紗耶香の耳を舐めた。
伊藤はそれをしながら窓に映る紗耶香を見る。好きでもないおっさんに耳を舐められたとき、紗耶香はいつものように顔をしかめた。それでいいと伊藤は思った。演技をする紗耶香を伊藤は求めていない。伊藤は本当の姿の紗耶香を抱きたいのだ。モデルではない、女優でもない普通の女。性技など一つも身についていないどこにでもいるような平凡な女。今伊藤が欲しいのはそういう女だ。
伊藤はすでに回復して硬くなっている肉棒を紗耶香に掴ませた。案の定、紗耶香の手は動かなかった。
伊藤がそう言うと、二人はベッドの上で起き上がった。
伊藤はリードが付いた首輪を紗耶香に嵌めたかったが、残念ながらそれはここにはない。仕方がないので伊藤は、スマホを持った紗耶香を後ろから抑えたままリビングに向かった。二人はソファには座らず、夜のアトランタの街が望める窓の前に立った。
「お前の彼氏がお前のことをどれだけ好きなのか試してみよう」
「試す?」
「そうだ、試すんだ。お前のことが少しでも心配だったら、お前の彼氏はお前に必ず電話する。ただ寝るだけの遊び相手だったら電話なんかしない。お前の彼氏はお前のことなんかどうでもいいと思っているからだ」
「……」
「スマホをそこに置け」
「……」
紗耶香はスマホを窓枠下に置いた。
「綺麗な街だろ」
伊藤は紗耶香の耳元でそう言った。
「……」
紗耶香は首だけ縦に小さく振った。
「これからバックでお前を犯してやる。お前はダウンタウンの夜の街を見てもいいし、窓に映る自分の顔を見てもいい。僕はお前のま〇こを突きながら窓に映るお前の顔を見る。どうだ? 悪くないシーンだと思わないか?」
「……」
紗耶香は何も答えなかった。そして首を縦にも横にも振らなかった。
「彼氏から電話が掛かってきたら出ていいぞ。いや、絶対に出るんだ。わかったな?」
「うん」
紗耶香の彼氏が電話してきたら、伊藤は自分と紗耶香が交尾していることを教えてやるつもりでいた。紗耶香の彼氏と電話で会話する必要なんかない。ただ、交わっているときに漏れる声を聞かせてやればいいだけのことだ。脚色することなく自分と紗耶香の交わりの様子をありのまま伝える。
伊藤は紗耶香の後頭部に顔を埋めて髪の匂いを嗅いだ。高級なシャンプーの匂い。それから伊藤は紗耶香の耳を舐めた。
伊藤はそれをしながら窓に映る紗耶香を見る。好きでもないおっさんに耳を舐められたとき、紗耶香はいつものように顔をしかめた。それでいいと伊藤は思った。演技をする紗耶香を伊藤は求めていない。伊藤は本当の姿の紗耶香を抱きたいのだ。モデルではない、女優でもない普通の女。性技など一つも身についていないどこにでもいるような平凡な女。今伊藤が欲しいのはそういう女だ。
伊藤はすでに回復して硬くなっている肉棒を紗耶香に掴ませた。案の定、紗耶香の手は動かなかった。

