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千一夜
第39章 第七夜 訪問者 隠し事について ②
 一つまた一つと歳が増えていくにつれ、射精する回数は減ってくる。女を抱きたいという性欲はそれなりにあるのだが、仕事柄女を買うなんてことはできないし、だからと言って自分の性器を弄ることは面倒になった。それはつまり、私がマスターベーションに耽る歳ではなくなったということを意味している。
 枯れていく自分を認めないわけにはいかない。それはすべての雄が迎えなければいけない運命だ。
 だが先ほどあれだけの量の精液を放出したにも関わらず、私の体はまた精液を製造している。私の体の中にある精液工場を管理しているのは間違いなく京子だ。
「亮ちゃん、入れてみる?」
「……」
 私は京子のその言葉を待っていた。
「亮ちゃん、入れ方わかんないでしょ?」
「……」
 私は瞼を閉じた。
「亮ちゃん、心配しなくていいよ。私が全部するから」
「……」
 私はまた瞼を閉じた。
 京子は仰向けになっている私の上にまたがった。徐々に腰を下ろしていき、それから私のペニスを掴んだ。私はその様子をずっと見ていた。
 ペニスの先に何か温かいものを感じた。でも私のペニスは京子のおま〇こにはまだ収まってはいない。京子は秘穴から垂れてきているまん汁を私のペニスの先につけていたのだ。
「じゃあ始めるね」
 京子がそう言った数秒後、私の亀頭がさっきとは違う温かさを感じた。京子がゆっくりゆっくり腰を下ろす。京子のおま〇この中に私のペニスが根元まで飲み込まれた。強烈な京子の膣圧を感じる。このままだとこの状態で射精してしまうかもしれない。
「亮ちゃんのちんぽ大きくてものすごく硬いよ。おま〇こめちゃくちゃ気持ちいい」
「……」
 可愛いい京子の顔が妙に歪んで見える。快楽に落ちてしまった顔なのか、それとも落ちまいとして必死に快楽と戦っている顔なのか、残念ながら私には判断できない。
 いつの間にか京子の両手が私の下腹に置かれていた。
「亮ちゃん、できるだけ我慢してね。早くいっちゃったら軽蔑するから」
「ああ」
 京子の腰が小さく前後に動き始めた。そしてその動きはだんだん大きく速くなっていった。それにつれて京子の形のいい乳房が揺れる。京子の美乳をずっと見ていたい。京子の乳を揉んでみたい。だがそんなことをすれば私の射精が早まるだけだ。
 私はすがる。効き目のない薬だとわかっていても円周率3.14の先を私は探った。
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