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千一夜
第41章 第七夜 訪問者 真実?

食事を済ませコーヒーを楽しんでいる私と咲子は、周りの人間の目にはどういう風に映っているのだろうか。
恋人同士? 咲子はともかく、五十手前の私に恋人なんて……自分でも笑ってしまう。不倫している男と女? これはもっといただけない。女に不慣れで色気のない私に不倫を重ねることは極めて難しい……はずだ。
無難なところは夫婦なのだが、残念ながら私と咲子はそういう時間を長く過ごしていない。互いにわかり合い信じてこそ夫婦。そうなるためには私と咲子にはまだまだ時間が必要だ。
だが昨日の夜、私と咲子の間にあった距離は一気に縮まった。私と咲子は結ばれたのだ。
昨日の夜が私の頭の中で蘇る。
下着の上から私のペニスの大きさと硬さを確認していた咲子の手が、下着の中に潜り込んできた。私の性器が咲子の手で直に触られる。いやいや触られるのではなくギュッと握られたと言った方がいい。それだけではない、咲子は私の乳首を舐め始めたのだ。
くすぐったかったが、私は快楽に抗おうとは思わない。咲子に乳首を舐められることに悦びを感じた。
薄暗い部屋の中で咲子がガウンを脱いでブラジャーを外した。たわわな乳房が露わになる。ゴルフで鍛えた女の体。大きくて形のいい咲子の乳房。
咲子は私の上に馬乗りになった。そして私が咲子の乳房に手が伸ばせるように体を前に倒した。私の中から遠慮が消えた。私は雄の本能に支配された(そう仕向けたのは咲子なのだが)。
私は息をするのも忘れて咲子の乳房を揉んだ。揉んで揉んで揉みまくった。
「また来たいわ」
咲子の声が走馬灯の回転を止めた。
「そうですね」
「長谷川さん、もうそういう言い方止めて。他人行儀な感じがして気分がよくないわ」
「他人行儀……」
「そう他人行儀」
体が繋がったから箍を外していいわけではない。今私の目の前にいる女は、遠山家のお嬢様だ。
「咲子さん、時間をもう少しください。私たちの街で育った人間ならみんなわかります。遠山の家は私たちが近づくこともできない家なんです。私はまだあなたに対して馴れ馴れしい言葉は使えません。仮に使ったらそれは演技です。悲しいかな演技は本物ではありません」
「ふふふ、長谷川さんは正直な人なんですね」
「馬鹿がつかなければいいのですが」
「ふふふ」
恋人や夫婦はこうして時間を重ねていく。
恋人同士? 咲子はともかく、五十手前の私に恋人なんて……自分でも笑ってしまう。不倫している男と女? これはもっといただけない。女に不慣れで色気のない私に不倫を重ねることは極めて難しい……はずだ。
無難なところは夫婦なのだが、残念ながら私と咲子はそういう時間を長く過ごしていない。互いにわかり合い信じてこそ夫婦。そうなるためには私と咲子にはまだまだ時間が必要だ。
だが昨日の夜、私と咲子の間にあった距離は一気に縮まった。私と咲子は結ばれたのだ。
昨日の夜が私の頭の中で蘇る。
下着の上から私のペニスの大きさと硬さを確認していた咲子の手が、下着の中に潜り込んできた。私の性器が咲子の手で直に触られる。いやいや触られるのではなくギュッと握られたと言った方がいい。それだけではない、咲子は私の乳首を舐め始めたのだ。
くすぐったかったが、私は快楽に抗おうとは思わない。咲子に乳首を舐められることに悦びを感じた。
薄暗い部屋の中で咲子がガウンを脱いでブラジャーを外した。たわわな乳房が露わになる。ゴルフで鍛えた女の体。大きくて形のいい咲子の乳房。
咲子は私の上に馬乗りになった。そして私が咲子の乳房に手が伸ばせるように体を前に倒した。私の中から遠慮が消えた。私は雄の本能に支配された(そう仕向けたのは咲子なのだが)。
私は息をするのも忘れて咲子の乳房を揉んだ。揉んで揉んで揉みまくった。
「また来たいわ」
咲子の声が走馬灯の回転を止めた。
「そうですね」
「長谷川さん、もうそういう言い方止めて。他人行儀な感じがして気分がよくないわ」
「他人行儀……」
「そう他人行儀」
体が繋がったから箍を外していいわけではない。今私の目の前にいる女は、遠山家のお嬢様だ。
「咲子さん、時間をもう少しください。私たちの街で育った人間ならみんなわかります。遠山の家は私たちが近づくこともできない家なんです。私はまだあなたに対して馴れ馴れしい言葉は使えません。仮に使ったらそれは演技です。悲しいかな演技は本物ではありません」
「ふふふ、長谷川さんは正直な人なんですね」
「馬鹿がつかなければいいのですが」
「ふふふ」
恋人や夫婦はこうして時間を重ねていく。

