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千一夜
第41章 第七夜 訪問者 真実?
 それから私はアダルトビデオのセクシー男優に倣った。役所勤めでもアダルトビデオくらいは見る。いやいや、間接的にセクシー女優のお世話になった男は私だけではない。
 セクシー男優は女優の陰部を舐めた後は、自分のペニスを女優に舐めさせる。オーソドックスなパターンだが、大昔から人間の男女の交尾というものは自然とこの流れを辿るものなのだ。
「舐めてくれ」
 私は布団の上に立って咲子のそう命令した。
 命令……? 舐めてくれだから命令と言うよりお願いと言った方がいいかもしれない。舐めろ、と言ったつもりなのだが、私の中にあった緊急のブレーキが作動した。
 私は咲子が何をするのか一部始終を見ていた。
 咲子は布団の上に正座になると、両手で私のペニスを掴んだ。硬さを確認するように咲子は両手に力を入れた。咲子は私のペニスを口に含む前に私をちらりと見て、それから私のペニスの先を口に含んだ。咲子の舌が勢いよく動いた。ペロペロ私のペニスを舐めまわした。私は腰が抜けそうになった。と同時に私の顔は腑抜けたようになってしまった。そしてその顔を咲子にしっかり見られた。ペニスを掴み、ペニスを舐めていた咲子はずっと私の顔を窺っていた。
 恥ずかしかった、穴があったら入りたいとはまさにこのときのことなのだろう。
 ゴルフでも負け、セックスでも私は咲子に負けた(私には負けたという自覚がある)。ゴルフの負けは受け止められる。だがセックスで咲子に負けたのはどうしても受け止めることができない。
「上手いな」
 私は探りを入れた。
「……」
 咲子は何も答えなかった。
 このことで探りを入れるなんて間違っている。咲子から本当のことを聞いても何の意味もない。聞いたからと言って咲子の過去が修正できるわけでもない(そもそも咲子は過去を修正されることなど望んでいないだろう)。でも私はここで止まることができなかった。
「誰が教えたんだ?」
「……」
 咲子の目と私の目が合った。
「教えてくれないか、誰に教わったんだ?」
「……そんなこと知りたいの?」
「ああ」
「ふふふ」
「頼む」
「いいわよ。長谷川さんがどうしても知りたいと言うのなら教えてあげる。でも」
「でも……でも何なんだ?」
「でも長谷川さん、絶対に怒らないでね」
「怒らなよ」
 正確に言おう。怒らないではなく、私は咲子を怒ることができないのだ。
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