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千一夜
第6章 第二夜 パヴァーヌ ②
 私の右手は私の右手であって私の右手ではない。私の右手は主人に乗っ取られたのだ。私の右手は確かに主人の肉棒をしごいている。しかし、速さも強さもそれは主人の意志なのだ。何だか置いてきぼりにされた感じだったが、私の目は主人のおちんちんにくぎ付けだった。大きな主人のおちんちんが化け物のようになっている。私はそれを初めて見た。
 この先何が起こるのかは予想がつく。私はもう高一なのだ。目をそらすことなっかできない。初めて主人がいくところが見られる。嬉しい……けどなんだか複雑な気分だった。
 主人のオナニーを今私は見ている。私の手に自分の手を添えて激しく主人はおちんちんをしごいている。
「いきそう」
「……」
 何も答えられない。そもそもこんなとき何を言えばいいのかがわからない。
「飛鳥ちゃんの前で恥ずかしいけど……ああいく」
「……」
 やはり何も言えない。そして私の右手、いや主人の手の動きが速くなった。
「出る!」
 主人の亀頭の先から白い液体が発射された。まさにそれは発射だった。勢いよく飛び出した液体は宙に一直線に飛んで行った。私の手はその勢いを感じていた。
 発射はそれで終わらなかった。二度目三度目の発射が続いた。勢いと飛距離は最初の発射より落ちたがそれでも宙に飛び出した。発射と言えない発射もまだ続く。どろどろとした白い液体が主人の亀頭の先から溢れてきた。ぴにゅぷにゅした亀頭を白い液体は溶岩流のように流れていった。主人の精液は陰茎を伝わり、私の右手にも付いた。
 男と女の交わりは理解していたが、自分の膣がこんな勢いで飛び出してくる精液を受け止めるのかと思うと、やはり怖くなった。それに想像していた以上精液の量が多い。
 主人が「はぁはぁ」と息を荒くなっていた。呼吸を整えるのが難しそうだ。
「見た?」
 主人はそう私に訊ねた。
「……」
 言葉が出なかった。
「見た?」
 私の目は、今も主人の亀頭から離れていない。それを知ってて主人は私にそう訊ねる。
「ばか健太」
 意地悪な主人に私はそう答えた。
「何で?」
「自分だけ気持ちよくなって卑怯だよ。ばか健太」
「ごめん」
「ばか」
「飛鳥ちゃんてものすごくエッチなんだね」
「どうして?」
「まだ俺のちんぽ握ってるじゃん」
「……」
 確かに私は柔らかくなった主人のおちんちんを握っていた。
 
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