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第5章 理恵

夫人達に　3年漬け込んだお酒を　お湯割りで提供して
誠も　囲炉裏に座り　皆の話に耳を傾け　夫人達の
湯呑に　注意を向けていた

裏山に咲く　花を摘み　お酒に漬けて3年
催淫効果と　3日間の不妊効果　宿に来るお客様の
目的に　合わせて　誠は提供していた
外に　販売するほどの　量は作れない
誠自身　宿泊するお客様の　要望を満たす事だけを考え
また　村人達にも　恩恵を　過疎化する村に
新しい　血を入れる事を　考えて　若い男女を
積極的に　宿に迎え入れていた

明美が美味しいと　飲み干したのを見て　湯呑を受け取り
新しい　お湯割りを差し出し　夫人達が　次々と差し出してくる
湯呑を受け取って　お替わりを渡した
明美と恭子が　直樹と話をして　拓哉と直樹の話が終った時
夫人達が　2杯目を半分程飲み　首筋がほんのりと　色付きはじめていた

・・・優菜　そろそろ戻ろうか？・・・
片山さんが　立ち上がり　二人が消えて
鈴本さんと山田さん夫妻が　部屋へ向かうと
囲炉裏の周りが　寂しい程　静かに成る

拓哉が直樹に話しかけ　奥さんが腰痛が　酷いって
直樹が　恵美子を見て　マッサージしませんか？　ご夫婦でと
話しかけるのを見て
そちらの　お部屋を使ってくださいと　指を指して
拓哉大丈夫だよな　拓哉に向かって言うと　拓哉が頷いて
ご主人　どうぞこちらへ　と囲炉裏の横に有る　襖を開け
入って行くのを見て　誠は立ちあがり　一升瓶を抱え
木城夫妻の部屋へ向かった