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第5章 理恵

宿で　混浴を誘うが　理恵は頑なに拒否して　部屋に有る露天風呂で
体を流して　食事に2人　向かった
出されてくる　料理の一つ一つの　繊細な盛り付けと　味付けに
目を丸くして　味わい　目を丸くした
前に座る　理恵も夢中で　ナイフとフォークを使い　嬉しそうに
武彦を見て来る
食事が終り　誠の挨拶の後　囲炉裏に誘われたが　理恵は　部屋で
ゆっくりとしていたいと　板の間に有る　椅子に腰かけて　暗い外に
目を向け　静かな時が温泉宿の部屋の中を流れ
9時少し前に　誠が部屋へ尋ねて来た

・・・奥様　どうぞこちらを・・・　
湯呑に　抱えて来た一升瓶から酒を注ぎ
お湯を注いだ時に　部屋の中に仄かな花の香りが広がり
理恵は差し出された　湯呑に一口　口を付け

・・・美味しい・・・　呟いて半分ほどを飲んで居た

・・・ご主人　そこへ・・・

誠に　言われて　布団に横に成ると　誠のマッサージが始まり

・・・奥様も　後ほど　宜しければ　体を温めて頂きますか？・・
理恵が　誠を見て　躊躇していた　

ガラス戸の外の　露天に入る事は　二人に裸を見られる
その　思いが　躊躇させていた　誠が立ちあがって
レースのカーテンを引き　

・・・中からは　見えませんから・・・
武彦の横に　座り　腰を揉み始め　時刻を確認していた

・・・ご主人も　こちらを・・・・
差し出された　湯呑のお酒を飲み干した　口の中に微かな
花の香りが　残り　鼻孔を擽って来る　誠は腰から　首筋に掛け
指圧を繰り返し　ガラス戸が開いて　理恵が首にタオルを掛け
入って来ると　椅子に腰かけた　誠は　黙って　お湯割りを作り
理恵の前に差し出して　武彦の首筋を揉み　時計に目を向けた
武彦の体が　熱を持ち始め　誠の指先に首筋　耳の後ろと　指先が
触れるたびに　ツーーンと　刺激を頭の中へと送り込まれてくる
顔を上げて　理恵を見ると　赤い顔をして　

湯呑を持ち　放心した表情で椅子に座って居る