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第8章  啓子

「 親父だよ! 親父!! 」
吐き捨てるように 電話の向こうから話して来る

「 お父さんが どうしたの? 」

「 今日 昼に家に訪ねてきたんだ 」

「 お父さん 仕事のはずよ どうしたのかしら? 」

「 そんなの知らない 美和に お茶を一杯と
  上がり込んで 蒼におっぱい上げるんで 
  隣の部屋へ入って おっぱい上げていたら
  部屋へ入って来たんだって・・・・  」

「 そんな・・・・ 」
啓子は絶句した

「 美和 恥かしいから 後ろ向いて
  碧におっぱい上げて 碧をベビーベッドに
  寝せて 茶の間に戻ったら 親父も
  付いて来て ・・・・・ 」

「 美和に・・・・  おやじ・・・ 」  



「 抱き着いたんだって!!!  」
「 美和抵抗して 力抜いた時 親父が
  体を被せて来た時 蹴とばして 親父が
  箪笥に頭をぶつけて ふらふらしている時に
  蒼を抱いて 隣の部屋のドアを叩いて
  逃げ込んで 隣の奥さんが 家を覗いた時
  親父は帰った後だった 」

「 美和から電話を貰って 急いで帰って お隣に
  お礼を言って 美和が 部屋に戻りたがらないから 
  今は ビジネスホテルに 3人で泊ってる
  明日新しい処 探すから もう 日下の家とは
  縁を切らせて貰おうと 思って 新居の住所も
  教えないし 親父とは二度と会いたくないから
  母さんには 悪いけど そういう事で・・・ 」
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