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第10章 第10章 奈々

・・・見たく無かった・・・・
・・・判って居た・・・・・・
・・・知っていた・・・・・・
・・・今から見る事を・・・・
・・・このまま・・・・・このまま・・・・・・
・・此処を・・この場所を・・この部屋を・・・
・・・飛び出して・・逃げ出して・・
・・・見なかった事にしたかった・・・
明るく照らし出す部屋の中央で、夫が少し年配の女性を
後ろから抱きしめ、女性が振り向き顔が重なり
手は女性の浴衣を割り、胸元へ差し込まれ胸元は動き、
女性の体が小刻みに動く姿を奈々は
見開いた目で見つめる
・・・家内だ 相手は!!・・・
酒井の吐き出すような言葉が聞こえ、
奈々は酒井を見て頷く、
電話を貰った時から、解って居た、
それでも何処かで信じて・・・・・
信じたいと思って・・・・・・・・
信じてると思い込んでいた・・・・
ーーー この部屋に入るまで ーーー
ーーー ガラスの向こうを見るまでは ーーー

