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第10章 第10章　奈々

食堂の脇の通路を抜けて小道を下り　２棟並んだ建物の
私達の隣の建物に酒井さん達が入って行く　奈々と二人
酒井さん達の後を付き部屋へお邪魔させて貰った
奈々と真紀さんはピンクの浴衣を着て、房江さんは
薄紫の浴衣、酒井さんがテーブルに湯呑を並べて
１升瓶から湯呑の３分の1程お酒を注いで　房江さんが
お湯を注ぎ湯呑から匂い立つように　花の香りが
部屋の中に広がって来る　座る様に言われて
長方形のテーブルの広い面に　酒井さん夫婦と
横川さん夫婦が向かい合って座って居るので
入り口から入って直ぐの場所に、僕たちは座った

「　お疲れ様！！　」

酒井さんの音頭で湯呑を持ち、口に運んだ
花の香りが鼻孔を擽り　甘口のお酒が喉を
転がり落ちて来る

「　美味しいわね・・・　」
　
房江さんが　目に光を入れて僕を見て来る
薄紫の浴衣の襟元から見える白い項に、肉棒が反応して
少しテーブルに近寄って足元を隠した

「　本当　美味しいわ　」