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第11章 第11章 麗と弥生
暫くぶりの都心の駅のターミナル、村に住んで1年
行きかう人の多さに、眩暈を覚えて来る
拓哉の運転する車に乗っている時も、
急行に乗って走り去る窓の景色を見ている時も、
弥生は携帯を握り締め、麗に何が?
1年前電話で話した時、少し体調が悪いと話していたが
何時もと変わらない話で終わっていた、

突然掛かって来た公衆電話からの通話そして
待ち合わせの駅までの、

・・・・・ お金が無い ・・・・・

麗に何が有ったの ??????

気は焦るが、電車は時間通りの運航で弥生を都心へと
運んで行く、乗り換えを二つ、幾つもの路線が集約する
ターミナル、私鉄の路線も2つ入り、行き交う人は
自分の目的地を目指し、他人の姿など目に入らない
無表情な眼差しで真っ直ぐ前を向く人の群れが
流れを作って行く、弥生は小走りで駅の階段を駆け上がり
駅の中に作られた商店街へ向かった、
コンビニ、美容室、有名な珈琲チェーン店、本屋さん
その向こうに、何時も麗と待ち合わせたお店が・・・
弥生の足が止まった、
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