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Dear.M ~例えばこんな風に貴女を壊す~
第6章 蜜月
「美海さん…もう行きますよ……」

頭を撫でられながら、そう囁いた天音を見上げて頷いた。

指を絡め繋いで寝室を出る。
リビングとは反対の廊下に私の服が落ちていた。
拾う必要なんてないと、見向きもせずに手を引かれていく。

【ほんとにずっと裸で過ごすんだ……】

「美海さんはソファに座ってテレビでも観てて……」

「ぁ…うん…ありがと……」

テレビに向かったロングソファに座ると天音の姿が見られない。
私はソファに片膝だけを畳んで、背凭れに肘を預入て、キッチンに入る天音の姿を追った。

ワタシはカウンターに置いてあった、白いレースのエプロンを身に着けていく。
ちゃんと胸当てもあるエプロンを用意していたのはもちろんわざとだ。

世の男のほとんどが憧れる裸エプロン…
美海さんのツボだと解ってる。

「テレビ視ないんですかぁ?……」

そんなことを言いながら、ワタシは冷蔵庫を開けていく。

テレビを視るなんて勿体ないことできるわけがない。
冷蔵庫を開ける天音の後ろ姿…
腰に白い紐が蝶々結びになっていて、垂れた紐がレースの生地の間にプリっとはみ出したお尻に垂れ下がっている。

【ぁあ……なんて…眼福なのぉ……】

「うん…視ない……天音が料理してるところ視てる……ねぇ…そっちに行っていい?……」

もっと近くで天音の裸エプロンが視たかった。
そして、あのはみ出したお尻も…胸当ての隙間から覗く乳房も触りたくて仕方がない。

「だめですよ…美海さんがこっち来たら…料理にならないですから……」

【なんで…なんでわかるの?…天音のいけず……】

窘められると、言うこときかないわけにはいかなかった。
ちょっと拗ねるように唇を尖らせると、天音は料理をしながらこちらに目もくれることなく…

「これから何度だって機会はあるんですから…裸エプロンプレイ?……ぁぁ…キッチンプレイか……それも今度しましょうね……」

「う、ぅん……今はおとなしくしとく……」

「可愛いですね…美海さんは……美味しいの作るので待っててくださいね……」

まるで付き合い始めた男女のような会話だった。

【待って…料理する天音にお預けを食らった私が彼氏?……でも、ベッドじゃ完全にリードされてる……てことは、天音が私の彼氏?……】

女同士でどっちが彼氏とか関係ないのに…
そんなことを考えてるだけでウキウキしてた。
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