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12歳年下の彼に看病される話
第4章 巴の引っ越し
業者が家電の搬入をするまでの間
後、30分ほど時間があって。
『ああ、段ボールの空いたやつ
捨てるのに開きましょうか。
家電運んでもらうのに…丁度いいですし』
そう言ってカッターで段ボールを
一枚の状態に切って伸ばすと。
玄関からキッチンまで伸ばして。
冷蔵庫を運んで貰う…感じに道を作ってくれた。
『もっと、段ボールがあれば…
あっちのお風呂場の洗濯機を
運んでもらう道も作れるんですけどね』
そんな話をしている内に
冷蔵庫と洗濯機と電子レンジと炊飯器を持って
家電量販店の配達と設置担当の人が来てくれて。
それぞれの手に、電子レンジと
炊飯器を持って来てくれたので。
まずはそれをキッチンに置いて貰った。
冷蔵庫は運んで設置して、
コンセントを差すだけなので
先に冷蔵庫を搬入して貰って。
専用のコンセントがある場所に、
冷蔵庫を設置して貰って。
後は…コンセントを入れて、
丸一日経過すれば使える様になるらしい。
その後は、港斗君が
キッチンに伸ばしていた段ボールの道を
今度は、洗面所に洗濯機を運んで貰って
設置をして貰った。
無事に家電を設置して貰って。
何とか…生活が…出来そうな感じがするが。
冷蔵庫は明日まで使えないし、
電子レンジとガスコンロは使えるので。
調理には…不自由はない感じではあるけど。
港斗さんが余り遅い時間でも、
ご迷惑になるかも知れないし、
17時頃にご挨拶に行きましょうかと。
『後、これ…今日の夕飯にしましょう』
そう言って…ビニール袋を
こちらに差し出して来て。
そのビニールに中には。
近くのお蕎麦屋さんの
お持ち帰りのお蕎麦が入って居て。
「港斗君、これ…引っ越し蕎麦って事?」
『引っ越し蕎麦は食べる物じゃなくて、
元々は配る物らしいですけどね』
良く言われる引っ越し蕎麦と言うのは、
江戸時代辺りの風習らしくて。
赤飯や餅を配って居たらしいけど
それは高価だから、もっと安くて
良いものがないかなってなった時に。
蕎麦と側を絡めて、蕎麦を贈る様に
なったのが始まりで。
それも時代が進むと貰った方が、
好きな時に美味しいお蕎麦が食べられる様に。
蕎麦切手と言う、今で言うクーポンが
配られて居たのだそうだ。
丁度…お夕飯の前の時間だったから。
3軒のお家にはご挨拶が出来て。