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~疼き~
第6章 告白
LINEをしてみる。
「鈴木さん、お久しぶり。その後、彼女さんとは結婚したの?」
そう、LINEに書いて送信した。
直ぐに、喜びの返事が来るだろうと思っていたが、なかなか返事は来なかった。
どうしたのだろうか、と、夏海は思っていた。
返事は二日後にようやく来たのだ。
そこには、こう書かれてあった。
「彼女が突然亡くなりました…」
夏海はそのLINEを読むと非常に驚いてしまった。
あれ程、彼女と結婚すると言っていたではないか。
それなのに、何故、彼女は死んでしまったのか。
夏海は自分の事の様に哀しんだ。
そして、その理由が知りたくなったのだ。
そこで夏海は浩二を飲みに誘ってみるLINEを書いた。
「鈴木さん、今度一緒に飲みに行かない?亡くなった彼女さんの事も話したいし」
すると、直ぐに返事が来た。
「はい、わかりました。いつ行きますか?」
「そうね、今度の土曜日辺りがいいけど、鈴木さん仕事かな?」
介護士をしている浩二には土日も祝日も年末年始も関係なく仕事が入る。
なので、夏海はどうかと思ってそう聞いてみたのだ。
すると、こんな返事が返って来た。
「いいえ、土曜日の仕事は休みです。大丈夫ですよ」
夏海はその返事を読んでこう返した。
「じゃ、土曜日に飲みに行かない?」
「はい、わかりました」
こうして、二人は飲みに行くことになったのだ。
それは、まだ6月の鬱陶しい梅雨に入る前の事だった。