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~疼き~
第6章 告白
「突然死ってどう言うことなの?」
夏海は驚いてそう質問した。
「夜、いつもの様に電話で普通に話していたんです。そしたら急に息苦しくなったって言いだしてそのまま電話が切れちゃったんです…」
浩二の話だとその後、電話は繋がらなくなったらしい。
何しろ、彼女は鳥取に住んでいるのだ。
直ぐに、会いに行ける場所ではない。
尚も浩二は話し続ける。
「その電話の二日後に、彼女の親戚だと名乗る人から電話が来たんです。それで彼女は亡くなったって聞かされたんです…」
そう話すと浩二は黙ってしまった。
二人の間に暫くの沈黙が漂った。
「それは、気の毒に…いつのことなの?」
夏海はようやく一言そう言った。
「もう、一か月前くらい前かな?…」
浩二も自分と同じではないか、と夏海は思っていた。
同じように愛しい人を亡くしているのだ。
その気持ちは痛い程理解できた。
「その後、彼女の親戚の人に、彼女のお墓にお線香を上げに行きたいからって話したんですけど、断られたんです…」
今にも泣きだしそうに浩二はそう言ってきた。