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~疼き~
第9章 出逢い
夏海はこの男は柿崎と言う名前なのかと思った。
写真を改めて蓮は送って来た。
その容姿はどことなく蒼に似ていたのだ。
どことなく、影がある感じとか、妙に女顔であるところとか。
蓮と蒼が被って見えた。
夏海は蓮に深く関心を持った。
メッセージでやり取りをしてゆく。
「白石さんは、横浜在住なんだよね?俺は静岡県浜松市に住んでる」
「そうなんだ。浜松なんだ。ちょっと遠いね…」
夏海は浜松だと聞くとちょっと残念に感じてしまった。
直ぐに会える距離でない。
「浜松から横浜まで新幹線で1時間もあれば行けるよ」
「え?そうなの?」
それを聞くと夏海は少し元気が出てきた。
夏海は蓮に年齢を聞くのを忘れていたことを思い出す。
「柿崎さんて、年齢はいくつなの?」
「え?俺は35だけど?何で?」
夏海は蓮の年齢を聞いてかなり落胆した。
自分よりも8歳も若いではないか。
もう、自分は43歳のおばさんだと思っていた。
こんな、若い男が夏海のことを相手にするとは思えなかった。
「柿崎さん、私43なんだけど、柿崎さんとは無理だと思う…」
「何で?そんなことないよ。俺、年上好きだし…」