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青い欲情~男と女の色模様~
第6章 母の不倫
「テイクアウト?」
「ええ、こんな格好ですからね
僕の家でゆっくりと味わいましょう」
ガッカリでした。
ファミリーレストランでもいいから
着席してお店でランチをしたかった。
どうせ独身のアスリートの部屋だから
散らかっていて掃除も行き届いていない汚い部屋を想像していたのですが
「さあ、どうぞおは入りください」と招かれた部屋はとても綺麗でした。
「まあ!綺麗好きなのね」
「汚ない部屋を想像していましたか?
綺麗に整理整頓できている訳じゃないんです
余計なものがないだけですから」
そう言われてみれば確かに…
どこの家庭にもあるテレビもなければ、
本棚も何もなくて、
テーブルセットとベッドがあるだけの部屋でした。
「さあさ、着席してください。
まだ熱々ですからね、早く食べましょう」
お皿に飾り付けもせずに
テイクアウト容器のまま並べられたお料理でしたが、さすがに人気店だと頷ける美味しさでした。
「飲めるんでしょ?いいワインがあるんです」
帰りはタクシーを呼んであげますから
僕も呑ませてもらいますね、と、
ワイングラスに注がれた赤ワインを二人で乾杯して頂きます。
食べて、飲んだら、さっさと退散させてもらおうと、清美は会話もそこそこに食事のみを楽しんだ。