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青い欲情~男と女の色模様~
第8章 親父と沙織の関係
「あ、父さん…お帰りなさい」
「おかえりなさいじゃないよ!
今、何時だと思っているんだ!
そして…さっきの女性…なんでお前が彼女の車に…」
まだまだ小言を言いたそうにしていたけど
「外は寒い、とにかく家に入れ」と
僕の首根っこを掴んで話があると家に引きずり込んだ。
「あら?お二人揃ってご帰宅?」
母の清美は僕たちがリビングに入ってゆくと
慌ててスマホの画面を閉じた。
その慌てぶりはエッチな動画を見ていた僕があわてふためく姿にも似ていた。
「いくら学校が休みでも
こんなに遅くまで遊ばせるなんてどうかしているぞ」
何だかやけに機嫌が悪い。
怒りの矛先は母の清美に向けられた。
「あなた、何をそんなにカリカリしているの?
この子だって、ずっと文化祭の関係で頑張ってきたんだから今夜ぐらい羽根を伸ばしてもいいじゃない」
いつもは、母が小言を言って、父がなだめてくれるのに、今夜はその構図がまったく逆だった。
「二人とも夕飯は済ませたんでしょ?
どっちからでもいいからさっさとお風呂に入って休んでね」
何だか母もいつも以上に気だるい雰囲気を醸し出している。
今日のヨガ教室の内容がハードだったのかもしれない。
「なんだ清美、お前は風呂を済ませてしまったのか?」
気持ちを沈めるために、父の春彦は混浴をねだるかのようにそう言った。
「ええ、今日はたっぷりと汗をかいたから
陽が暮れる前に入浴は済ませたわ」
そう言って寝室に向かう母の腰つきが
なんだか妙に色っぽく感じた。