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青い欲情~男と女の色模様~
第8章 親父と沙織の関係
「じゃあ僕も、風呂に入って寝るとするかな」
リビングの椅子から立ち上がろうとするのを
父の春彦がストップをかけた。
「まだ話は終わっちゃいないんだ、
とにかく座りなさい」
なんだよ…少しだけ帰りが遅くなったぐらいで…
文化祭の準備の時も今夜ぐらい遅くなっていたけど、何も言わなかったくせに…
不貞腐れて椅子に座ると
寝室に消えた母を気にしながら
聞かれたくないのかグッと僕に顔を近づけて
「お前、彼女と知り合いなのか?」と聞いてきた。
「彼女?」
ああ、僕が沙織の車から降りて
見送るのを一部始終見てたのだなと思った。
よかった、車中で無理やりキスをしなくて…
そんなシーンを見られたら
今みたいに穏やかな会話で済みそうになかった。
「ああ、沙織さんの事?
彼女、昨日の文化祭に来てくれてさ
ほら、僕は役員だったから校内を案内してあげたんだ。
今日は、そのお礼にドライブに誘ってくれたんだよ」
「ふ~ん…ドライブねえ…
彼女、今日は体調が悪いからと有給を願い出たんだけどね…
そうか、ドライブに行けるほど体調が戻ったのかな?」
すごく、イヤミっぽく言ったので
聞き流すところだったけど
じゃあ、なに?沙織は父さんと同じ会社なの?
僕は父の会社の部下と肉体関係を結んだっと事なのか?
僕の額に冷や汗が流れ出た。