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青い欲情~男と女の色模様~
第8章 親父と沙織の関係
「さあさ、お弁当が出来たわ
あなたも明人も早く行く用意をしないと遅刻しますよ」
母に弁当を手渡されて
僕と父は追い出されるように家を後にした。
駅まで並んで歩くのがイヤだったから
わざと歩調をゆっくりにして父と10メートルほどの距離を取った。
父も僕と並んで歩くのがイヤなのか
離れていても「早く歩きなさい」と注意もしない。
駅に向かう途中で
僕は何度か沙織に「おはよう」とLINEしたけど
既読スルーされてしまった。
夕べの事をまだ怒ってるのかな?
沙織って意外と根に持つタイプなんだなと思ってしまう。
沙織の返事を待っているのに
僕に届くLINEは美波からのものばかりだった。
- おはよ❤️ -
- 今日もお弁当を一緒に食べよね❤️ -
- ねえねえ、今日の放課後もホテルに行っちゃう? -
- ねえ、なんか機嫌わるい? -
いちいち返事をするのが面倒くさくて
僕は既読スルーを徹底してやった。
わざわざLINEしなくても
学校に行けばイヤでも顔を会わせるんだから
何もいちいちLINEしなくてもいいじゃないかと思ってしまう。
スマホに気を取られていると
いつの間にか電車がホームに入ってきていた。