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青い欲情~男と女の色模様~
第12章 美波の母 明江
スーパーの帰り道…
タイムサービスで野菜が安くなっているので
いつもとは違うスーパーに買い物に出掛けた。
急いで帰って夕飯の支度をしなきゃと
街頭の少ない薄暗い公園をショートカットすることにした。
ふと、前方に見えたのが
娘の美波だった。
小用でも済ませたのか
美波はトイレから出てきたところだった。
「み…」
美波~!と声を掛けようとしたその瞬間、
先ほど美波が出てきた多目的トイレから
娘の後を追いかけるように一人の男子生徒が現れた。
『あの男の子…確か、美波と一緒に文化祭の役員をしていた子だわ…』
体育館のイベント進行を仲良くしていたのを覚えている。
その時は協力しあってイベントの進行を頑張っているのねと微笑ましく見ていたけれど
まさか、トイレの個室に同伴する関係になっているなんて思いもよらなかった。
ただでさえ、昨今は多目的トイレのよからぬ使用方法にうるさくいわれているのに
自分の娘が卑猥な行動をしていることに虫酸が走った。
礼儀作法や一般常識は口が酸っぱくなるほど言い聞かせてきたつもりなのに…
そうよ、美波に限って自分から誘うはずなんてない!
すべては、あの男子生徒が悪いんだわ!
明江は明人をこらしめてやらないと
ムカムカした気持ちが治まらなかった。