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青い欲情~男と女の色模様~
第12章 美波の母 明江
翌日、6時限目が終わり、
下校の準備をしていると
「明人、ちょっと生活指導室に来なさい」と
担任の磯田に呼び出された。
生活指導?
そんなところへ呼び出される筋合いなんてないはずだけどな?
僕は怪訝に思いながらも
「美波、何だか知らないけど呼び出されちまったよ。
悪いけど、今日は一人で帰ってくれるか?」
そのように彼女に伝えると
「うん…私も今日は塾に行く日だから
また今晩にでもLINEするね」なんて可愛いことを言ってくれる。
塾かぁ…
僕もそろそろ大学受験に向けて勉強を始めないとな…
出来れば美波と同じ大学に行きたいし…
でも、その前に冬休みは短期バイトでもして
ラブホテル代を稼がなくっちゃな…
そんな不埒な事を考えながら
僕は生活指導室のドアをノックした。
「明人です」
「入ってきなさい」
ドアを開けて正面の机に磯田が腕を組んで陣取っていた。
そしてその隣には見覚えのないおばさんが泣き出しそうな顔で座っていた。
2人の向かいに「失礼します」と腰を降ろすと
いきなり磯田から「明人、お前、とんでもないことをしてくれたな」と
超上から目線で叱りつけてきた。
「何の事ですか?」
訳がわからないので
そのように尋ねると「しらばっくれるな」と
磯田が雷を落とした。