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青い欲情~男と女の色模様~
第12章 美波の母 明江
「本当にすいませんでした…
変な疑いを抱いてしまって」
明人の疑惑が解け
担任の磯田は美波のお母さんと並んで学校近くの商店街を肩を並べて歩いていた。
「いえ、年頃の娘さんをお持ちなら
男の子と一緒にいるだけでも心配でしょうから、お母さんのお気持ちは理解できますよ」
なんにせよ、
自分の受け持つクラスの生徒同士の不純異性交遊が無かったことに磯田は一安心した。
「どうです?少しお茶をして帰りませんか?」
歩く先にカフェバーの看板が見えたので
磯田は思いきって明江を誘ってみた。
「あ、えっと…」
少しばかりの躊躇いのニュアンスがしたので
変に誤解されてはいけないと
「あ、失礼しました
いえね、ホッとしたら喉が渇いてしまったものですから…良ければご一緒にと誘ったんですけど
時間も時間ですし夕飯の準備とかもありますよねえ」
「あ、それは大丈夫なんです
夫は残業で食べてくると言ってましたし
娘は塾の帰りは定食屋で食べることになっているんで…」
「じゃあ…お付き合いしていただけませんか?
どうも一人ぼっちでこういうお店には入りにくいものでして…」
「そうね…では、私に奢らせてくださいな
今日はお手数をお掛けしたお詫びとして」
いえいえ、そんなの大したことではありませんし…
お茶をするだけなのに
なぜか磯田の心はときめいていた。
磯田はエスコートのつもりで
明江の腰にスッと腕を回した。