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青い欲情~男と女の色模様~
第17章 対峙する夫婦
靴は脱いで置いてあるので
沙織はまだ帰っていないということなんだろう
僕と母さんは忍び足でリビングのドアを開けた。
だが、テーブルには
飲みかけのワイングラスが二つだけ置いてあり
それを飲んでいたであろう二人の姿はなかった。
「まさか…」
僕の予想が間違いであることを祈りながら
夫婦の寝室のドアの前に立った。
残念ながらドアの向こうからは男女の悩ましげな声が聞こえてくる。
どうやら僕の予想は当たってしまった。
『あっ…あっ…ああぁ~ん!
もっともっと突いてぇ!』
『どうだ!ここか?ここが気持ちいいんだろ?
わかっているさ、お前の感じるところなんてすべて知っているさ!』
ベッドの軋み音さえ鮮明に聞こえてくる。
只今、セックスの真っ最中なのは丸わかりだ。
「行こう母さん…見るもんじゃないよ」
事が終わってピロートークでもしているならば踏み込んでもいいだろうけど、
まさに今、絶好調みたいだから
これは見る方も見られる方もバツが悪いに決まっている。
母さんの腕を取って寝室の前から引き剥がそうとしたけれど、時すでに遅く母さんは寝室のドアをおもいっきり開けた。
「えっ?」
「きゃあ!」
父さんは、なぜ僕と母さんがそこに立っているんだと驚きの声を上げ、
沙織は沙織で自分の恥ずかしい姿を見られたことに素直に驚きの声をあげた。