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青い欲情~男と女の色模様~
第20章 最終学年

どうぞごゆっくり…

沙織が気を利かせて部屋を出ていってくれたので
寝室には僕と美波の二人っきりになった。

「熱が下がってよかったわね」

はい、これ、お見舞いよ

美波は小さなボックスを僕に手渡した。

「なに?」

「えへへ…クッキーを焼いてみたの
急いで焼いたから自信はないんだけどね」

「うわぁ~!嬉しいよ
ちょうどお腹が減っていたんだ」

沈黙の時間を作りたくないとばかりに
僕はクッキーをポリポリと咀嚼した。

「美味しい?」

「ああ、最高だよ」

そう言ったものの、実際は味なんてわからなかった。

コンコン…

再びドアがノックされて「明人~、ちょっといらっしゃい」と沙織に呼びつけられた。

「何?」

「はい、これ、コーヒーを淹れたから持っていきなさい」

トレイに二人分のコーヒーカップが置かれているのを手渡された。

「それと…これもあげるわ」

トレイの上に小さな小袋も添えられた。

一目見てそれがコンドームであることがわかる。

「ちょ、ちょっと!なに気を回してんだよ」

「いいから、いいから。
私とヤっちゃったけど、まだ出来るんでしょ?
私はファミレスで時間潰ししてくるから終わったら連絡してね」

セックスなんてするわけないだろ!と
僕が言うよりも早く沙織はコートを羽織って家から飛び出していった。

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