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青い欲情~男と女の色模様~
第21章 最終章
「それがさあ~、可笑しいのよぉ~
ね、ちょっと聞いてくれる?
この人ね、沙織さんに捨てられたんですってよ」
そう言うと母さんは、この世でこれ程愉快なことはないとばかりに手をパンパン叩いて大笑いした。
「捨てられた?沙織に?」
「捨てられたんじゃないぞ!
こっちからお払い箱にしてやったんだ!」
惨めな男に成り下がりたくないのだろう。
父さんはあくまでも捨てられたんじゃなく捨ててやったんだと強調した。
「なんで?
あれほどまでに沙織に惚れぬいていたくせに」
「こっちにその気があっても
沙織を満足させてやることが出来なくてな…」
どうやら沙織を満足させるために
バイ○グラを服用していたらしい。
それがどうも高血圧が酷くなってきて
ドクターストップをかけられてしまったのだそうだ。
「あいつはほら、セックス依存症というか
ほぼ毎日のように抱いてやらないとヘソを曲げてしまってな…
おまけにバイブとかのおもちゃじゃ満足しないと言い出しやがった」
やっぱり男は勃たなきゃ役立たずらしい。
そう言って父は酔って上機嫌だったのに
急にオイオイと泣き始めた。
笑い上戸の後は泣き上戸かよ!
まったくやってらんねえな。