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青い欲情~男と女の色模様~
第21章 最終章

「ね?聞けば聞くほど酷い女でしょ?
私だったら勃たなくても指と舌だけで満足なのに~」

「ほんとか?ホントにお前はそれでもいいのか?」

「いいに決まってるじゃない!
好きな男に体を弄られるだけで満足よ」

「清美ぃ~!俺がバカだったよぉ!」

父さんは酔っているのを口実に
母さんの肩を抱いて
あろうことかおっぱいまで揉み始めた。

「明人、お父さんこんな状態だから
今夜はここに泊めてあげなさい」

「えっ?泊めるの?
マジかよぉ!ベッドはひとつしかないんだぜ!」

「だって、この人をこのまま追い返せないでしょ」

「いいんだよ、俺はどこだって寝れるんだから
この床の上でもいいんだから」

「あなた、そうはいかないわ
もう若くはないんだからベッドで暖かくして眠らないと」

母さんはそう言いながら
何か言いたげに僕をチラチラと見やる。

「わかったよ!ベッドを使いなよ!
その呑んだくれを介抱してやんな!
僕が父さんの家に戻って寝ればいいんだろ?」

そう宣告してやると
母さんは満足のゆく答えを引き出せたと
めちゃくちゃ色っぽい目で別れた亭主を抱き締めた。

『やってらんねえ!』

僕は久々に実家に戻って
懐かしいカビ臭いベッドに寝転がった。

もしかしたら沙織が、まだ家にいるかもしれないと淡い期待を込めたが、家に沙織の姿はなく
親父一人のヤモメの匂いがプンプンしていた。

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