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青い欲情~男と女の色模様~
第2章 文化祭

それから先へは進めなかった。
僕は無性にセックスがしたかったけど
無理やり犯すような鬼畜じゃない。

美波が泣き止むのを待って
紳士的に彼女を家まで送り届けた。

回り道をしたせいで
帰宅がかなり遅くなった。
なので父親と帰宅時間が同じぐらいになってしまって、久々に家族三人での晩ごはんを食べる羽目になった。

「なんでこんなに帰りが遅かったんだ」

ブスッとしてようやく声を出したと思ったら
第一声が僕への小言だった。

「え、えっと…文化祭があるんだけど
実行委員にされちゃって…その準備で…
だから今夜だけじゃなく文化祭が終わるまで帰りが遅くなるんだ」

半分は正直に答えた。

すると、たちまち父は上機嫌になり
「そうか、それは良いことだ」と旨そうにビールを喉に流し込んだ。

「僕は実行委員とか邪魔くさいからイヤなんだよ」

「そんなことを言うな、お前は勉強が出来ないんだから、せめてそういう役員とかをして内申点を上げなきゃ大学受験が不利になるだろう?」

『内申点アップのために役員を勧めるのかよ』

ムカッとしたけど、本当の事だから仕方ない。

「今のままじゃ三流大学がやっとだろ?
そんな学校だと就職が難しいぞ」

僕が小言を聞かされているというのに
母は久しぶりの三人の食卓が嬉しいのか
終始ニコニコしていた。

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