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青い欲情~男と女の色模様~
第2章 文化祭

「別に三流大学でも就職は出来るだろ?」
「ああ、その代わりそれなりの会社にしか就職出来ないぞ」
「そうよ、しっかり勉強して
いい大学に入って、いい会社に就職しなきゃ」
母もここぞとばかりに攻撃してくる。
「三流大学しか行けなかったら、
そんときゃオヤジのコネで会社に放り込んでくれりゃいいじゃないか」
父だって、今の会社ではそれなりのポストに就いているんだから息子の一人や二人は面倒見れる筈だ。
「これだよ…なあ、母さん聞いたかい?
他力本願ってやつだ
本当に今の若いやつってのは情けないよ
今の若い連中は基本が出来ていないんだ。
今朝も昼過ぎに『遅刻します』だなんて連絡をしてくるんだからな」
あれ?そのシチュエーション…
まるで今朝のおねえさんそのものじゃないか…
不意におねえさんの顔を思い浮かべた。
折角、知り合えたのに
しばらくは文化祭の実行委員として
朝のミーティングなんかあるから早めの電車に乗らないといけないから、当分は会えそうもないなと残念に思った。
こんなことなら連絡先を交換しとけばよかったと
僕は真剣に後悔した。
食事中は、両親から小言ばかり聞かされて
おねえさんに会えそうもない事も相まって
すっかり食欲も失せてしまっていた。

