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青い欲情~男と女の色模様~
第2章 文化祭

そして迎えた文化祭当日。
LINEで連絡を取り合っていたおねえさんも約束通りの時間に学校に来てくれた。
- 学校に到着♪
でも、許可証がないから学校にはいれないの -
おねえさんの連絡を受けて
僕は急いで校門に向かった。
校門の外に立っているおねえさんは
これから水商売のお仕事ですか?というような服装で受け付け係の役員生徒をざわつかせていた。
「おねえさん、来てくれたんだ」
ハアハアと息を切らせながら
僕はおねえさんに許可証を手渡した。
家族用にと学校側が用意してくれたものだけど
父は接待ゴルフだとか早朝から留守だったし
母は息子の文化祭よりもヨガ教室の方が大事だとかで学校に来てくれない。
まったく!息子の学校行事よりも
自分達の予定の方が大事だなんて
僕は家族に愛されていないんじゃないかと疑ってしまう。
手渡した許可証を繁々と眺めながら
「これで大手を振って校内に入れるのね」と
おねえさんはウキウキしながらそう言った。
「それがさぁ…」
おねえさんと文化祭を楽しみたかったけど
運悪く、くじ引きで体育館のイベント進行係の担当に当たってしまって、今日一日は自由時間を持てそうもなかった。
「そっか…残念ね…
でも、せっかく来たんだから模擬店を覗きながら楽しませてもらうわ」
そんな時に限って見回りに来た担任の磯田に見つかってしまう。
「こらぁ!明人!お前、早く体育館に行かないとだめじゃないか!」
僕を叱りつけながら
隣に立つおねえさんに気づいた。
「明人、こちらさんは?」
僕が手渡した許可証を首からぶら下げているおねえさんを見て担任の磯田は怪訝そうな顔をした。

