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青い欲情~男と女の色模様~
第2章 文化祭

「え、えっと…」
おねえさんとの関係をどのように話せばいいのか、僕は返答に困ってしまった。
なぜなら家族しか許可証を渡せないことになっていたからだ。
そこに、おねえさんが
「明人、こちらの先生は?」と
横から口を挟んだ。
「こ、こっちは僕の担任で…」
僕が紹介するよりも早く、
おねえさんはスッと僕の前にしゃしゃり出て
「まあ!担任の先生さんなんですか?
私、明人の姉です」と名乗り出た。
「おねえさん?はて?明人、お前確か一人っ子だったよな?」
担任の磯田は怪訝そうな顔をした。
家庭訪問で僕が一人っ子だと知っていたからだ。
「先生、野暮な詮索はしないでくださいな
ほら、家庭にはいろいろと事情もありますし」
おねえさんがそう言ってくれたので
担任の磯田は、僕と父がかなり歳が離れているので、父に離婚歴があり、おねえさんが先妻との間の娘だと勝手に解釈してくれた。
「そうですか、明人くんのおねえさんですか。
今日はお一人で?」
「ええ、明人に校内の案内をしてもらおうと思ったんですが、生憎とこの子、役員とかで時間が取れないらしくて…」
「お一人では寂しいでしょ、
どうです?良ければ僕が校内を案内して差し上げますよ」
鼻の下を伸ばして
デレデレしながら磯田をそう言った。

