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ガトーフレーズ
第10章 soufflé
────三月、晴天のなか卒業式は滞りなく終了した。
春の息吹、光る風、生命力溢れる季節。
たくさんの思い出のつまった学舎から、新しい場所へそれぞれが旅立っていく。
中学校の卒業式はまだもう少し先なので、狭いこの町で俊太にばったり会ってしまう気がして、放課後の時間帯に出掛けるのはドキドキした。
それでも、偶然会うことは一度もなかった。
これが、今の二人の距離。
────そしてついに、俊太の卒業の日になった。
卒業式の翌日、俊太はパリへ旅立つという……。
春の息吹、光る風、生命力溢れる季節。
たくさんの思い出のつまった学舎から、新しい場所へそれぞれが旅立っていく。
中学校の卒業式はまだもう少し先なので、狭いこの町で俊太にばったり会ってしまう気がして、放課後の時間帯に出掛けるのはドキドキした。
それでも、偶然会うことは一度もなかった。
これが、今の二人の距離。
────そしてついに、俊太の卒業の日になった。
卒業式の翌日、俊太はパリへ旅立つという……。