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A crescent moon
第8章 悲鳴
言い訳を考えられない。
正弘さんがさっきのビニール袋から何か取り出しながら続けた。
「ずっと家族を持つのが夢だった。美和を一筋に愛して愛されてると思っていた。」
「愛してた...けど!」
机に並べられていくそれらを見て私は冷や汗が出てきた。
「愛してた、か。今は愛してないってこと?」
クスッと笑うと、全て出し終えて私をみた。
「ちがうよね?今も愛してるでしょ?でもちょっと欲求不満だったんだよね?」
「私...愛してた...正弘さんだけ...でも...叩かれて...蹴られて...幼なじみまで傷つけられた。」
「...」
正弘さんは何も言わずに立ち上がると、机に並べたモノを手に持って立ち上がった。