この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
A crescent moon
第9章 世界
『幸せなんだって。』
『良かったね、美和。』
『良かった。幸せだって。』
ぼうっと窓の外を見ながら、頭の中の自分と話す。
『来週だね、いよいよ。』
『何が?』
『結婚だよ、忘れたの?』
『ケッコン?』
『美和が彼に人生をささげる日だよ。』
『幸せね。』
『うん、幸せね。』
「幸せ…」
つぶやいて、テレビのスイッチを押してみた。
でも付かない。
電源を切られていた。
洗濯物は正弘さんがしてくれていた。
私は何も着ていないから洗濯する必要がない。
「会いたい…」
『誰に?』
「誰だろう…」
『彼でショ?』
「良子…」
『良子も会いたいね。でも彼でしょ?』
「彼って誰…」
『彼よ、彼!!』
『良かったね、美和。』
『良かった。幸せだって。』
ぼうっと窓の外を見ながら、頭の中の自分と話す。
『来週だね、いよいよ。』
『何が?』
『結婚だよ、忘れたの?』
『ケッコン?』
『美和が彼に人生をささげる日だよ。』
『幸せね。』
『うん、幸せね。』
「幸せ…」
つぶやいて、テレビのスイッチを押してみた。
でも付かない。
電源を切られていた。
洗濯物は正弘さんがしてくれていた。
私は何も着ていないから洗濯する必要がない。
「会いたい…」
『誰に?』
「誰だろう…」
『彼でショ?』
「良子…」
『良子も会いたいね。でも彼でしょ?』
「彼って誰…」
『彼よ、彼!!』