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A crescent moon
第9章 世界

困ったように笑うお母さんを見て、なんだかちょっとうれしくなる。

皺のない、10数年前のお母さん。

『だってな~お母さんのおいしいんやもん!なあ、また作り方教えてーな!』

『そんなんちょちょっと揚げたら終いやで?』

適当に返しながらも、目じりが下がっていた。

『私な~大きくなったら自分の子供のおやつには、洋菓子作ってな、お洒落さしてなー自慢のお母さんっていわれたいねん!』

『なんやそれ』

ははっと笑うお母さんはまた流しに視線を戻した。

『ほやかて夢やねんもん~』

『大層な夢やな~』



ジャー

流しで水の流れる音が聞こえる。

ゆっくり目を開けると、正弘さんのジャケットがソファにかかっているのが見えた。

キュッキュッ

蛇口をひねる音の後に、足音が聞こえてくる。

キッチンから正弘さんが顔を出した。




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