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第9章 世界

「美和、帰ってきたよ。」

そういって起き上がった私をぎゅっと抱きしめてくれる。

暖かい。

優しい。

右手だけで私は背中に手を回した。

「お昼ご飯、食べてないの？」

「…」

外に目を向けると真っ暗だった。

「ごはん、食べる？夕飯。」

「…」

頷くと、ちょっと待ってて、と頬にキスしてキッチンに戻っていった。

少ししてご飯とおかずを持ってくると一緒にフローリングに座る。

お箸で掴んで、私の口許に持ってきた。