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A crescent moon
第9章 世界
「俺、ずっと寂しかったから...美和がいてくれて嬉しい...」
「...」
私を覗き込むと優しくキスしてくれる。
嬉しい。
私もね、寂しかったから。
都会に一人出てきて、寂しかったから。
とにかく誰かに支えて欲しかった時にあなたに出会えたから。
「美和...愛してる...愛してる...」
愛してるなんて、初めて言われたから。
「...」
愛してる。暖かい。
優しい。
正弘さん。
ずっとそばにいて。
ずっとそばにいる。
寂しいから、辛いから、私が一緒にいてあげるから。
私から離れないで。
正弘さんの体温を感じながら、この日も私は安心して眠りについた。