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A crescent moon
第14章 進退
その言葉で私は昼のことを思い出し、ようやく気付いた。
たしかこの人はヨシキと話していて…ヨシキが頭を下げていた相手だ。
「どうして聞くんですか?そんなこと…」
「いつからか、と聞いているんだ。」
「…っ…最近…彼と再会…して。」
気圧された私は気づけばこたえていた。
「再会?ということはそれ以前に会ったことが?」
「…一度だけ…友達の紹介で、一年前…」
詳しいことは言わず、良子と初めてsound boxに行った時のことだけを話した。
「…一年前か。じゃあ君は関係ないね…」
「あの、一体…」
全く意味のわからない発言に、私はムッとして聞こうとした。
「いや、すまない。なんでもない。時間を取らせて悪かった。」
「…失礼ですが、人のこと色々聞いてそんな態度はないんじゃないでしょうか?」