この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
A crescent moon
第16章 遥走
お蕎麦を食べて、近くの古い商店街を回る。
お店でも帽子を外さないヨシキに不審がる人もいたけれど、案外バレていないようだった。
「美和はさ、音楽に興味があったの?」
「ううん。」
「けど、今でもsound boxに出入りしてるって聞いたけど。」
ヨシキが不思議そうな顔をして言った。
「たまにね。」
「どうして?」
その問いに私は手に取った置物の猫を見ながら答えた。
「…なんとなくね、ヨシキと出会ってaddictive deathに出会って…sound boxを紹介されて、バンドっていいなーって思ったの。見てる方も楽しめるっていうか。私ってこっちに出てきてから慌ただしくて、趣味とかなかったし。」
「じゃあ音楽が今は美和の趣味の一つになってるってこと?」
ヨシキが嬉しそうに握った左手に力を入れた。
お店でも帽子を外さないヨシキに不審がる人もいたけれど、案外バレていないようだった。
「美和はさ、音楽に興味があったの?」
「ううん。」
「けど、今でもsound boxに出入りしてるって聞いたけど。」
ヨシキが不思議そうな顔をして言った。
「たまにね。」
「どうして?」
その問いに私は手に取った置物の猫を見ながら答えた。
「…なんとなくね、ヨシキと出会ってaddictive deathに出会って…sound boxを紹介されて、バンドっていいなーって思ったの。見てる方も楽しめるっていうか。私ってこっちに出てきてから慌ただしくて、趣味とかなかったし。」
「じゃあ音楽が今は美和の趣味の一つになってるってこと?」
ヨシキが嬉しそうに握った左手に力を入れた。