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A crescent moon
第5章 過去
仙道くんは幼馴染で、私の高校の二個上の先輩でもある。
色白で背の高い柔和な感じ。

『正弘君はどこや?来とらんのか?』

お父さんが、病み上がりの痩せた顔を動かした。

『正弘さんは仕事入って。私だけ。みなさんによろしく伝えてって。』

『..何かお礼をしたかったんやけんど..』

『美和ちゃんの婚約者さんには本当に助けて貰いましたからね。』

仙道くんの言葉にお父さんが頷いた。
この日はお金を正弘さんから借りたすぐ後だった。



『正弘さんと仲良うしとるん?あんたまたワガママゆうとるんちゃうのん?』

畑でお母さんを手伝いながら、私は反応できなかった。
腕を捲りあげ、垂れた汗を拭う。
するとお母さんがびっくりした声をあげた。
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