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A crescent moon
第5章 過去
『..本当かな。』
疑しそうに私を見た。
『どうして..』
私が聞くと、高校のアルバムを開いた。
後ろのページ..友達からの寄せ書きを指差した。
『何......あっ..うそ..』
今まで気づかなかった。
私は手で口を覆った。
背景のモノクロ写真で見えなかったけど、黒いペンで小さく書いてあった。
ー大学卒業まで待ってるー
正弘さんは次に、全然違う場所に書いてある仙道くんの寄せ書きを指さした。
『筆跡が似てるね。..これは..違う?』
『し、知らない..私、今の今まで気づかなかっー』
『いつまでウソつくの?』
冷めた目で見つめ返され、私は固まった。
(ウソじゃない....本当なのに..)
『信じてよっ..』