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A crescent moon
第5章 過去
『他の男と密室にいて..しかもそれが美和の昔好きな奴で..もしかしたら両想いだったはずの男を庇ってるかもしれない。』
『信じて..ねぇ..!』
私が言うと、パシっとたたかれた。
『ふっ..ぐすっ..叩かないで..』
『じゃあ証拠見せて?美和が俺だけを好きだって証拠..あの男とは関係ないって。』
『どう..やって..』
顔をあげると、手をとられ立ち上がらされた。
そのまま部屋を出て、寝静まった廊下を歩く。
寝室からはお父さんのイビキが聞こえてきた。
そしてある部屋の前で立ち止まった。
(ここは..客間..)
『な、何するの?ここは仙道くんが寝てるとこ..』
『....』
無言でゆっくり開けると、寝転がって布団から飛び出している仙道くんが見えた。