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A crescent moon
第6章 再会

ぺろっと舌を出す良子に呆れた。
「まぁまぁ..それにしても美和ちゃん、今日はラッキーだったね。」
「え?」
聞き返すと、私と良子を引き寄せ、自分の唇に指を当てて囁いた。
「実はね..今夜はサプライズ出演があるんだ..」
「うっそー!誰!?」
「なーいしょ。ここの出身なんだよ?もうそろそろ..」
「「きゃああああ!!」」
その時、ステージの方から女の叫び声が響いた。
「な、なにっ!?」
驚いてステージに目を移すと、ちょうど次のバンドが入ってきた所だった。
「来た来た。ほら、せっかくだから特等席に連れて行ってあげるよ。」
ウィンクする彼に腕をからめる良子。
苦笑しながら二人の後ろからついて行った。

